非計画停電より計画節電を

福島原子力発電所の崩壊により、23区を除く関東地方は秩序無い停電に晒されています。電車が突如として止まり、工場が操業ができなくなり、商店も家庭も多大な迷惑を受けているのです。電気は貯めておくことができません。需要が高まればどんどん供給しなければ全部が停電になります。それを避けるための緊急的な手段であることは充分解りますが、問題はその手法です。パニック的な停電が突如として始まりました。23区だけを例外として他を順番に、それも3時間も止めるというのは乱暴な手法です。非常時だからといわれますが、その非常時にしたのは誰だという責任を明確にしないと始まりません。その上で、東日本全体で痛みを分かち合わなければならないのです。

AC機構の訳の分からないCMの代わりに、東京電力はその時間枠を買い切って説明をすればよかったのです。それには、まず自らの反省から始めなくてはいけません。電力会社の利権を守るためなら他の八つの電力会社も当然協力をするはずです。その枠を使って情報開示をしなければ、東日本側の国民は納得しません。

この何年間、東電は電化生活をアピールしてガスを電気に切り替えるための運動を行ってきました。そのためにコストの安い原子力発電を使用して安売りをしてきたのです。40年も使っている今回の福島第一の一号機のような老朽化した機械を酷使してきました。その理由には、柏崎の地震の影響もありました。あの時もほとんど人災でした。幸運にも地元の消防団が鎮火したから助かったのです。その教訓がまるで活かされていません。

原子炉は常に冷却していなければなりません。魔力を封じているランプみたいなモノです。その冷却水が冷やさなくなるということをどんな状況でも決して起こらないようにしなければ、パンドラの箱を開けているのと同じなのです。海水は速やかに真水にしないと、燃料棒の周りで複雑な化学変化が起きるし、第一塩の結晶が冷却を妨げます。また一種の電気分解も起きてまた水素を発生させます。

原子炉の中は数十気圧の圧力ですから、冷却水も二百数十度の水です。容器が壊れてしまえば、一気圧になりますから百度で水分は沸騰して蒸気を大量に(1700倍も)発生させます。その分、また水を投入しないとならなくなります。容器の破壊はどうしても避けたにのです。そのためには内部の水を熱交換機で冷やす必要があります。そのために電源が必要だし、ポンプを稼働させなければなりません。

しかし、そのポンプは津波に洗われ、水素爆発で破壊され、放射能まみれになっているでしょう。その部品をその環境下で交換すると言うことは、トーチカから雨あられと降ってくる弾丸の雨をくぐりながら接近する、Dデイや203高地のような凄惨な事態になります。でもそうしなければ、未来永劫汚染された土地となるからです。東京から220キロの四つの石棺など想像もしたくありません。

これではまるで、ハリーベラフォンテとオデッタが歌った、バケツの穴の歌のようです。いつまで行っても堂々巡りです。3号機がつかの間解決したら、4号機が、2号機が、そして1号機がと、とどまることがありません。安全と言われている5号機や6号機も心配です。そして何も報道されていない、福島第二も女川も本当はどうなっているのでしょう。津波にやられて大丈夫なのでしょうか?

情報操作と情報隠蔽が行われています。発表する人は東京消防庁の決死隊以外は現場にも行っていません。東電も文化院も官房長官も人づてに聞いたことを棒読みしているだけですから。中でも許せないのは、東電と癒着して今まで甘いつゆを吸ってきた通産省の役人です。現場を管理しなければならない立場なのに、発生したらすぐに逃げ出し、福島県庁からあたかも現場のように報告していたのですから。ようやく帰ったと思ったら7人の筈が二人だけだそうです。東電の幹部も事故があっても、絶対大丈夫だと言い切り、記者会見も行わなかったのです。一事が万事ですね。これらの無責任きわまりない連中の上に、へりで視察など、津波の現場を掘っといて半日も時間を浪費した首相がいます。村山時代よりまだ悪いです。一国の器でない人間を首相に持っている日本の悲劇です。

そうそう、激高しているのではなく、どうしたら計画停電を避けられるかの提案です。そもそも、本当にいま、電気は足りないのでしょうか?元々、東電の原子力発電は、全体の三割ぐらいです。発電の三分の二は水力や火力でまかなっています。ピーク時のじかんだけずらせば、全ての原子力発電を止めても間に合うのではないでしょうか?計画停電は原子力発電が無いと困るぞと言うことをアピールしたいだけではと疑っています。

まず考えなければならないのはいかにして節電をするかと言うことです。電気の使用量は、工場と家庭と事務所や商業施設が各々三分の一をになっています。工場の需要は一日中コンスタントにありますが、店舗事務所は昼間に、家庭用は夜間に需要が高まります。そのためにピークはどうしても夜間家庭が明かりを使い始める5時過ぎに来ます。そのピークを回避するために、手っ取り早い部分停電の暴挙にでたわけです。そうではなく工場の生産を二時間ほど早めていただき、夕方からは使用量を半分以下に減らします。

家庭用は昨年の実績に対して去年の7割の割り当てをする。その枠をオーバーしたら、全体の電気料金が倍になる。その仕組みで、商業施設はその割合を5割まで下げるのです。電気代が三割高かったら、三割需要は減るのです。それを恐れた結果が、今回の人災になっているのです。日本の店舗の照明は明るすぎます。パチンコ屋やコンビニのように、集蛾灯のようにまぶしいぐらいのあかりを使っているのは、日本と韓国ぐらいなモノです。成田や関空のターミナルが暗いのに気がついていますか?あれは国際的な常識に合わせています。

ほんとうはある程度くらい方が落ち着くのです。外国人は日本は明るすぎるてコンビニには長くはいられません。要するに日本の商店は明るすぎるのです。条例で半分以下にすると期限立法をすればいいのです。自動販売機は半分にして、二台以上有ればどちらかを止める。駐車違反の車を取り締まっている岡っ引きに同時にチェックすれば良いのです。違反していれば営業を止めるとすれば必ず守ります。

東日本だけではなく、西日本も全て節電をすれば、原子力に頼る必要がなくなります。現在では天然ガスを使用したガスタービン発電機が、効率よく運用ができ、需要が高まったときだけ動かせばいいのです。太陽光は経済性や効率が悪く懐疑的ですが、風力発電も陸地から離れれば低周波騒音もなく環境に優しいです。その他にも、地熱発電や潮力発電もあるのです。今回の事故を何とか乗り切れれば、世界に冠たる環境に優しいエネルギー大国になり技術的にも優位に立てるのですが。敗戦の時と同じで、前世紀的な発想を止めて、若いアイデアを集約すれば、この未曾有の大惨事と人災が新たな日本の神話を作れると確信しています。それには、現在の失敗の責任を明確にして人心を一新していただきたいと、新しいリーダーの行動力に期待したいです。
by maxlabo | 2011-03-25 00:01 | 原発人災事故


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